Abstract
ニホンウナギの成長や降海時の順応の場である汽水域のハビタットの劣化は著しい。本研究では,このハビタットの創出・復元を目標に,本種がどのような浮石間隙構造を好むかを生活史段階ごとに検証した。汽水域において異なるサイズの石(大,長軸30 cm;中,20 cm;小,10 cm)を詰めた石倉カゴ(研究用漁具)の利用状況を比較したところ,未成熟のクロコや黄ウナギは間隙が細かい「小」を好むが,海へ産卵に向かう銀ウナギは「大」,「中」のみで出現した。これは,間隙構造の多様性が河川生活を完結する上で重要であることを示唆している。
Original language | Japanese |
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Journal | Nippon Suisan Gakkaishi |
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Publication status | Published - Mar 16 2022 |
All Science Journal Classification (ASJC) codes
- Agricultural and Biological Sciences(all)