Abstract
名古屋に拠点を置いた陶磁器商が、次々と垂直統合を行っていく中で、なぜ他の業者ではなく森村組が機械制大工業の担い手になれたのかを分析した。先行する、瀧藤商店の場合は、日本国内での売込商活動に励んだため、海外市場の動向を捉えることに失敗した。また松村九助商店の場合、国内およびアジア向け輸出に力を注いだために廉価品生産に尽力した。一方で森村組は、均一で高品質な製品を欲したアメリカ向け直輸出を行ったため、市場の要求に合致した製品を生み出す機械制大工業に着手できたことを明らかにした。
Original language | Japanese |
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Pages (from-to) | 58-78 |
Number of pages | 21 |
Journal | 経済学論集 |
Volume | 71 |
Issue number | 2 |
Publication status | Published - Jul 2005 |