Abstract
気道確保法の一つである気道挿管では,通常まず喉頭鏡を使って喉頭展開を行い,声門の位置を目視により確認する.しかし実際の医療現場では,上気道閉塞など様々な要因で,声門の位置を目視により確認しづらい場合がある.この不完全な確認が原因で食道へ誤挿管した場合,気道が確保されず危険なだけでなく,無理な目視のために頸椎や歯牙損傷などの合併症を引き起こす危険性がある.安全・確実な気道挿管の実現に向けて,我々は,スタイレット先端に小型カメラを搭載した自動気管内挿管システムを開発することを自指している.本論文では,その要素機能として,カメラから取得される画像から,挿管チューブが気道あるいは食道に挿管されているかを自動的に識別する方法を提案する.本手法は,気道画像には気道周囲の輪状軟骨が特徴的に観察されることから,まずこの環状模様の記述に適した特徴量を定義し,それに基づいた気道・食道識別器をAdaBoostによって構築する.実験の結果,97.6%の高い識別率で気道・食道の判別が可能であり,提案手法の有効性が確認できた.
Translated title of the contribution | Trachea and Esophagus Classification by AdaBoost |
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Original language | Japanese |
Pages (from-to) | 2249-2260 |
Number of pages | 12 |
Journal | 電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems |
Volume | 92 |
Issue number | 12 |
Publication status | Published - Dec 1 2009 |