抄録
多数台のカメラによりシーン内に存在する対象物体の全周の幾何情報及び光学情報を取得し,任意視点からの画像を生成する手法として,視体積交差法と多視点ステレオ法が提案されている.しかしこれらの手法は単一物体あるいはオクルージョンの生じない複数物体を対象とした手法であり,シーン内に複数物体が存在し物体間に相互オクルージョンが生じる場合,それぞれの物体形状を同時に復元することは困難であった.この問題に対し,我々はこれまでに高速な境界追跡手法であるFast Level Set Methodを複数ステレオ距離画像に適用し,複数対象物体の三次元形状をオクルージョンに頑強に復元するシステムを構築している.本論文では,これまでに構築したシステムを8台の計算機からなるPCクラスタへ実装し,Fast Level Set Method処理の並列計算により,より高速な三次元形状の復元を実現する.また対象物体が移動する場合,その移動方向を予測し,移動体を処理する計算機の計算負荷を低減することで,移動体の正確な三次元形状を遅れなく復元する手法を提案する.更に,舞踊の測定実験により,対象が高速に移動しても,従来システムと比較してより正確な三次元形状の復元が可能であることを示す.
寄稿の翻訳タイトル | Fast 3D Shape Reconstruction of Moving Object by Parallel Fast Level Set Method |
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本文言語 | 日本語 |
ページ(範囲) | 1888-1899 |
ページ数 | 12 |
ジャーナル | 電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems |
巻 | 90 |
号 | 8 |
出版ステータス | 出版済み - 8月 1 2007 |