中国供銷合作社の事業改革による合作機能の回復に関する研究

研究成果: ジャーナルへの寄稿記事

抜粋

中国の農村社会は、市場経済システムを導入して25年以上を経過するが、農産物や農業生産資材の流通条件の整備は施設面に加えて制度的にも不十分である。また、市場情報や資金調達などのアクセスにおいても都市に比べて制約された条件にある。この状況の下で、中国での農村協同組合の展開は、産地形成や農産物市場アクセスの改善、衰退している公的農業技術普及機関の農業サービスの補完などに加えて、間接的に、農民側利害に即した流通制度及び金融アクセスなどの改善や公正な社会経済システムの形成促進という意義を持っている。ところで、中国において、「協同組合」の中国語訳は「合作社」である。青柳によれば、「合作社」の歴史は、1920年代まで遡ることができるという。1949年、中華人民共和国成立後、政府によって多種多様な合作社が成立された。今現在、中国の農村において、主要な公称合作社の展開形態は主に三つがある。その一つは、信用合作社と供銷合作社という「伝統型」合作社である。両者は、中華人民共和国成立直後の1950年代に、形式的にせよ協同組合としてすでに存立していたが、文化大革命時代の混乱期に国営セクターに統合された歴史もあった。
元の言語Japanese
ページ(範囲)121-129
ページ数9
ジャーナル九州大学大学院農学研究院学芸雑誌
65
発行部数2
出版物ステータス出版済み - 10 2010

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