抄録
かつて九州大学宮崎演習林(以下、宮崎演習林)ではスズタケ(Sasa borealis (Hack.) Makino et Shibata)がほぼ全域に繁茂していた。しかし、1980年代後半から密度や被覆面積の減少が見られ始め、2004年には宮崎演習林全体の面積の70%以上の場所でスズタケの衰退が確認された。宮崎演習林内でスズタケが絶滅した地域において、2010年に天然生林の林床にスズタケを移植し2013年までの変化を調査した。調査プロットの一部の林床に火入れを行い、プロットの周囲をシカ防護ネットで囲みスズタケを移植した。稈冠の幅(稈の広がりの直角2方向)と1株あたりの稈数、最大稈高、地際の株幅を一年に一回測定した。2013年3月において稈冠幅から求めた稈冠面積、稈数、株幅は初期値より大きく増加していた。稈高にはほとんど変化が見られなかった。火入処理は稈冠面積、稈数、稈高、株幅に影響を及ぼさなかった。
寄稿の翻訳タイトル | Experimental transplant of Sasa borealis in Shiiba Research Forest, Kyushu University: clump growth and effect of prescribed burning. |
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本文言語 | 日本語 |
ページ(範囲) | 16-20 |
ページ数 | 5 |
ジャーナル | Bulletin of the Kyusyu University Forests |
号 | 95 |
出版ステータス | 出版済み - 3月 2014 |
外部発表 | はい |