抄録
『府県物産表』の福岡県の絹織物のデータが誤植であったことに着目し、明治期の博多織像を、粗製乱造による衰退という従来の位置づけから、漸進的な発展へと再定置した論文。競合関係にあった八王子絹織物が安価な女性労働力を利用する中で、力強い製織による堅牢な絹織物(博多帯)という地位を守るため、男性労働力に依存し続けた福岡の博多織物業を分析し、男性の和服離れによってはじめて女性労働へと転換したことを明らかにした。
本文言語 | Japanese |
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ページ(範囲) | 56-68 |
ページ数 | 13 |
ジャーナル | 市史研究ふくおか |
巻 | 5 |
出版ステータス | 出版済み - 2 28 2010 |