抄録
日本経済の特殊性として総合商社が明治期から発達してきたことがしばしば指摘される。その中で、最も古く、そして戦前期には最も大きな総合商社であった三井物産の総合商社化を論じた書に対する書評。明治政府に対する御用商売から、益田孝の旧幕臣ネットワークを通じた紡績業へという展開が、三井物産の総合商社化の原因であるという説に対して、評者は高く評価した。ただし、会社形態の分析に着目するあまり、会社経営の視点が欠けることを指摘した。
寄稿の翻訳タイトル | Book reviews: Kiyama, Minoru: Mitsui Bussan in modern Japan |
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本文言語 | 日本語 |
ページ(範囲) | 73-75 |
ページ数 | 3 |
ジャーナル | 歴史と経済 |
巻 | 52 |
号 | 2 |
出版ステータス | 出版済み - 1月 2010 |