抄録
本研究では,石炭の吸湿と発熱現象の間を結ぶ平衡吸湿特性および非定常吸湿特性を明確にした上で石炭の吸湿と発熱との関係を議論する。ただし,本実験では,石炭の発熱速度を直接測定していない。これは,湿度制御した気流を供給しながら石炭からの微小な発熱速度を測定する場合,供給空気の温度を石炭試料と常に同一温度に厳密に制御しながら長時間の測定をする必要があり,測定精度を確保するのが困難と考えられたためである。しかしながら,吸湿による石炭試料の重量変化については,比較的小さい測定誤差で調べることが可能であることから,絶対的な吸湿量から物理的な発熱量を推定できる。さらに,これによって得られた発熱速度を既報1)の等価酸化時間を考慮した数値シミュレーションモデルに組み込み,解析結果から吸湿に伴う物理的影響について調べた。
寄稿の翻訳タイトル | Water Vapor Adsorption of Coal and Numerical Simulation Related to Its Effect on Spontaneous Combustion in a Low Temperature Range |
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本文言語 | 日本語 |
ページ(範囲) | 479-486 |
ページ数 | 8 |
ジャーナル | Shigen to sozai |
DOI | |
出版ステータス | 出版済み - 6月 1992 |
!!!All Science Journal Classification (ASJC) codes
- 地球惑星科学(全般)
- 化学工学(全般)