日本の青果物産地における輸出行動: 理論的整理とナガイモを事例とした検証

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抄録

東アジア,東南アジアに代表される海外市場の成長に伴って,日本産青果物の輸出が近年増加してきたが,その中で,日本の国内産地(以下,単に国内産地と呼ぶ)の輸出行動に変化が現れてきている。従来の輸出は,豊作時に国内市場を安定化させる目的で,余剰農産物を輸出するという需給調整弁としての輸出であった(石塚[1][2],李・白武[5],阮[6],増田・大島[7],下渡[13],田中[16],横田[17][18])。これが,近年は,国内の市場と同等の重点的出荷先として海外市場を位置づけ,市場開拓や安定的な輸出を図るという方向へ変化してきている。例えば,下渡[13]はナガイモについて「現在では安定した海外での市場需要を背景に恒常的な輸出が行われるようになっている…(中略)…十勝管内については、国際市況が低迷した場合でも単収30万円が確保できれば輸出用ながいも生産は継続することができる」と指摘するように,輸出の位置づけが変わり,輸出を行う基準として輸出単独での手取りが意識されていることが分かる。同じナガイモについて,石塚[1][2]は,北海道の主要輸出産地が2003年以降,台湾市場において数量確保と消費者ニーズに対応した規格,梱包等のマーケティング戦略を展開し,輸出産地間の競争を行ったことが指摘されている。また他品目では,西田[10]はJAふくおか八女のイチゴの輸出について,販売事業担当者の意識を分析し,海外市場単独での収益が意識されていること,また,殆ど需給調整先としては見られていないことを示した。
寄稿の翻訳タイトルJapanese Agricultural Co-operatives' Behavior of Vegetable and Fruit Export: A Theory and the Test in the Case of Japanese Yam
本文言語日本語
ページ(範囲)69-80
ページ数12
ジャーナル食農資源経済論集
65
1
出版ステータス出版済み - 4 2014

フィンガープリント

「日本の青果物産地における輸出行動: 理論的整理とナガイモを事例とした検証」の研究トピックを掘り下げます。これらがまとまってユニークなフィンガープリントを構成します。

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